2023年軒の栗俳句会

祝!4年ぶりに復活再開~桔槹主催軒の栗俳句会

 

 コロナ禍で2019年を最後に休止していた軒の栗俳句会が4年ぶりに再開した。句会は6月3日(土)行われ、参加者は投句のみの1名を含めて9名。集合場所兼句会場の風流のはじめ館で投句数などの説明を受け、一同揃って吟行に出た。この日は、台風2号が刺激した梅雨前線による大雨が朝になってようやく止み、吟行開始の午後1時には晴れ間も見られるほどに回復した。しかし、風は相変わらず強い。

 一同の足が最初に止まったのは、はじめ館の前庭の梅。青梅がほのかに色づきはじめ、梅酒の漬け頃だとか、梅干しにはもっと熟した方が良い・・・などかまびすしい。

 次に足を止めたのは、稲荷神社脇の鼠黐ねずみもちの木、白い小さな花がびっしりと咲き始めていた。

 あちこち寄り道をしながら、メインの軒の栗の可伸庵跡に到着。栗の花は?と探すがよく分からない。まだ時期が早くて、白い花の咲く前の緑色の蕾の状態なのだ。来年の句会期日は少なくとも一週間は後にずらしたほうが良かろうなどと談笑しつつ、花が咲いてないけど栗の花で詠んでも良いのかな?などしばし首をひねって一同メモを走らせる。

 句会場に戻って投句に移る。当初は3句投句の予定だったが、参加者数が少ないため、5句投句に変更となった。披講の結果、この日の最高得点は6点。次点が3点なのでぶっちぎりだ。

 作者は、この日欠席で投句のみの有馬洋子さん。洋子さんは、午後は用事があるため午前中一人で吟行したのだという。最高点の洋子さんには江藤文子同人会長染筆の色紙が後日贈呈された。

 句会場では、江藤同人会長から軒の栗の通り入り口の菓子店の粟饅頭や焼き菓子の差し入れがあり、なごやかに軒の栗の風情を楽しみながら俳句と菓子を味わった。(髙市宏 記)