桔槹2月号から

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冬銀河人とは違ふ作用点  添田 白圭

六句とも使われている言葉は難しいものはありませんし真新しい言葉でもありません。でも、どれも手垢の付いたと言われる様な句ではありません。俳句は言葉の組み合わせですがそこには物を見て、感じとる力が加わってきます。それにより、誰もが使い得る語であっても新しさを感じる句が出来るのだと思います。決して言葉が新しいから句が新しいとは限りません。「冬銀河人とは違ふ作用点」取り合わせに意外性がありはっとさせられた句です。作用点は一般には、てこの原理の三点の一つ。物体に対して力の作用する点。私達は生活の中でいろいろな場面でこれを活用し、決して新しい言葉ではありませんが俳句にはなかなか出て来ない語です。作用点が人とは違うとは作者自身なのか、それとも冬銀河が擬人的に表現されているのかどちらなのでしょうか。私は冬銀河は季語として独立し中七下五を象徴とし一句を深めているのだと思います。内容に新鮮さを感じました。「雑踏は光踏み蹴り開戦日」雑踏の行き交う様子を見て、光を踏みそして蹴って行くとの発想、措辞が作者独自の捉え方と思います。取り合わせとしての開戦日も納得します。

(選評:江藤 文子)